現在地:ブエノスアイレス

エムブレイスを工夫せよ
2009 / 06 / 05 ( Fri )
ミロンガはテンポが早い。
エッヂを利かせないとリードが伝わらない。
ただし、縦ノリ(上下動)は厳禁。
(上下動でコネクションが崩れる)

テンポが早いだけに、
従来のタンゴのようにフィギュアの連関をじっくり練る余裕はありません。

音と同時、もしくは少しフライング気味で調子をとります。

(当然のことながら)
エムブレイスでもって、男女一体になっていなければ、動けるわけはありません。

「そうですよね・・・ お腹でものを言わなければ・・・」

メロン姫の、アレハンドロ Private Lesson体験談は、
ソラめにとっても、目からウロコでした。

実際、《太ってお腹の出た男性は踊りやすい》という認識が、
タンゴの世界、女性のあいだではよく聞かれます。

折しも、12月6日(土曜日)は、
セントロ(都心)のアヴェニーダ・デ・マショ(中央通り/ボリバル−Bイリゴエン間)が、夜(といってもぜんぜん明るい)8時から通行止めになって、
ラ・グランド・ミロンガ・ナシオナル(国家大ミロンガ)が開催されるとのこと。

「よし、新規エムブレイス・デビューを果たそう」と、
心に決めたソラめでございました・・・

たぶん、夜中の1時か2時くらいから
Los Reyes del Tango, Gente de Tango, Sexteto Milonguero, Roberto Siri y su Show, Orquesta de la Armada Argentina y la típica La Otra Vereda・・・ といった面々が、特設ステージで演奏する予定ですが、そんな遅くまでは身が持ちません。

la_gran_milonga_nacional.jpg

観光客が多く、気楽に声をかけて、
踊りにくいアスファルト上で、踊りまくったソラめでございました。

出来は?・・・ うーん、メロン姫に聞かなくては・・・



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17 : 11 : 38 | アルゼンチンタンゴ | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
ミロンガ苦行・・・縦ノリ厳禁/エッヂは利かせろ
2009 / 06 / 04 ( Thu )
ブルホ・・・ セシリアのクラス。
身体技術 Técnica Corporal・・・ ヒーロの応用、セシリアらしく身体の柔軟性を要求されるフィギュア。

「これは、マリアナのほうが有益ね。こんど、わたくしひとりで、Estrenamiento Corporal に出てみるわ」と、メロン姫。

(この女性のためのクラスは、飛んだり跳ねたり、身体をゴムのように捩じったりで、さすがのメロン姫も泣きをみることになるのですが・・・・)



12月の声を聞くころには、メロン姫のスケジュールの大枠は定まってきました。
定番はほぼ・・・


1) まず、フェルナンド・ガレラとヴィルマ・ヴェガのカップルによる授業。(タンゴ)
2) その同じラ・エスキーナでやっている、アレハンドロ・エルミダの授業。(ミロンガ)
3) そして、基礎作りとしてもっとも信頼できる、マリアナ・ドラゴネの授業。(舞踏理論)


それでも、ブエノスのタンゴに関する層の厚さは予断を許さないものがあり、
わたくしめもお供させてもらって、さまざまなクラスを遍歴しました。

ともあれ、たかだか1か月の定番メニュー作成! 
その積極性には頭がさがるばかりのソラめも、(ダンス中は)
「頭がかぶさってきている!」とのご叱声を受けて、あたふたでした。

ラ・エスキーナは、フェルナンドが経営するスタジオで、「バシコ(基礎)をしっかり教えてくれる」と推薦があって、メロン姫はすぐにお気に入りになりました。

La_Esquina.jpg
La Esquina - 4to piso, Sarmiento 722

そこでは、もうひとり、「めちゃくちゃうまい踊り手がいる」と同じく推薦があったダンサーが教えているのでした・・・ その名は、アレハンドロ・エルミダ Alejandro Hermida。

(YouTube で検索してみてください。ソラめは現在、中華人民共和国の田舎にいますので、YouTube 自体を開くことができません。あしからず・・・)

昨年のミロンガ・チャンピオンです。

彼のミロンガ・クラスは、同じ曲がずっと流れています。

エシャエサシ Ella es asi (彼女はいつもこんな風)はドナートの名曲・・・

    唄うように          Al cantar
    君を描きたい         quisiera jo pintar
    君のうっとりする姿      tu figura tan risuena
    ポルテーニャの娘よ      mujer portena
    ささやくように          Y decir
    聞かせたいのは         a quien me quisiera oir
    このミロンゲーロのつややかさ  al son d’esta milonguita
    彼女はいつもこんな風        Ella es asi

アレハンドロが、チャンピオン・タイトルを獲得した曲です。
ふられた男の嘆き節が多いタンゴ・リリックのなかで、
とても風情のある、よい曲だと思います。
(1度聴けば、忘れられない・・・)

エシャエサシは、ゆっくりめなのですが・・・
ミロンガというのは、たいがい、テンポが早い。
タンゴのように、片脚に全体重というわけにはいかないはずが・・・

alejandro.jpg
↑ アレハンドロ & シルヴァーナ (小柄ながら美男と美女)

アレハンドロと、そのパートナー;シルヴァーナは、しっかり踏み込ませます。
しっかり踏み込むのは問題ないのですが・・・
この、しっかり踏み込むのと、テンポに乗るというのが、なかなか両立しません。

「またずれた!」

と、姫からのご叱声が飛びます。

テンポに乗ろうとすると、

「上下動しない!」

と、シルヴァーナの厳しい指導。

シルヴァーナは身長は155cmくらい、もしくは、もっと小柄かもしれません。
それでも、8頭身美人。
なぜ?
それは、彼女が超小顔なのでした。

その小顔に反比例して、表情が非常にクリヤーです。
(怒ったら、すごく怖いことでしょう。メロン姫以上かもしれません)

そんなこんなで、うまく踊れぬソラのまま、
あっという間にクラスは終了してしまうのでした。
そして、甘美なエシャエサシの調べのみが・・・
ソラめの心を占領してしまうのでした。

12月半ばにブエノスアイレスを離れるという、アレハンドロを惜しみ、
メロン姫はプライベート・レッスンを申し込みました。そのあとのご感想;

「すごかった。アレハンドロは天才。お腹でいろいろ語りかけるの・・・」
「?」

姫のお話を伺うことには、《まずはembrace 》ということらしいのです。




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14 : 51 : 57 | ブエノスアイレス | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
Corrientes y Esmeralda
2009 / 04 / 23 ( Thu )
11月23日(日曜日)は、

Copes.gif

映画『タンゴ』の主鎮:フアン・カルロス・コペスの肝入り
Bailemos Tango Festival の初日ということで、
http://www.bailemostango.com/
メロン姫の手帳には、
「エル・ベソ」(←オープニング)と記されていたのですが・・・

El_Beso_Board.jpg

さすがにラ・ヴィルータの翌日はキツイ。

また、同日プルポ・タンゴ・ウィーク最終日ということで、
http://pulpostangoweek.com.ar/week07/index.html
それがどこで開催されるのか・・・ 情報を待ってもいたのですが、
これが当日になっても、だれもぜんぜんわからない。

《だれもぜんぜんわからない》というのは、
ブエノスアイレスでは、とくに驚くに値しないというのは、
やがて、姫もソラめも、悟ることにはなるのですが・・・


やがて明けて月曜日、

「今日はセシリア・ガルシアのクラスに出ましょう」と、姫。

タンゴ・ブルホは靴屋です。
タンゴ・シューズ専門店の2階がスタジオとして開放されて、
タンゴ・エスクエラになっているのでした。
http://www.tangobrujo.com.ar/ingles/index.html

エスメラルダ通り754番地・・・

フローレスの唄う名曲:Corrientes y Esmeralda というのが、
ちょうど、「コリエンテス通りとエスメラルダ通りの交差点」
という意味なのですが、まさにここです。

Esmeralda.jpg
↑ Corrientes y Esmeralda
  ブロッコリーノという、有名なイタリア料理店が見えます。
  姫とソラめの行きつけは、ほんとうに Corrientes y Esmeralda の突端、
  スコルビオというイタリア料理店になるのですが・・・



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05 : 55 : 55 | ブエノスアイレス | トラックバック(0) | コメント(6) | page top↑
ボカの暴動は日常茶飯?
2009 / 04 / 17 ( Fri )
と或る、現地サッカー・事情通いわく

「ボカはおごって、おごりたかぶっているんですよ。
 とにかく、ボカのファンはひどいです。
 わたしはスタジアムに観戦に行って、
 いろいろなものを無くしました。
 無くした・・・というより、とられました。
 よってたかってはがいじめにされ、
 身ぐるみはがされそうになりました。
 まあ、大丈夫でしょう・・・ カミニート観光くらいなら」

ソラめは、メロン姫警護役として、

「今日は天気もいいし、ボカに行きましょうか」というお言葉に、

ひそかに奮い立つのでありました。

姫の居処:サン・テルモからは、歩いて30分くらい。
レサマ公園脇の道を、だんだらくだりに歩くことに。
ボカは湿地帯に開けた港で、くだるにつれ
路面と家屋との段差がはげしくなります。

「なにやら、ユニフォーム姿の人が多いわね・・・」

むむ・・・ いやな予感。

00_boca_neko.jpg
↑ 「今日は試合があるからねえ」と言っているかのようなボカねこ。


さきほどから、上空をヘリコプターが飛んでいます。(報道関係?)


01_boca_republica.jpg
↑ こころなしか熱がはいっているような、サッカー少年たち。
  「ボカ共和国」の壁の文字。ここは自治行政区?


姫をスタジアムから遠ざけたい わたくしめは、
まずは港にご案内するのですが・・・


02_boca_puerto.jpg
↑ ラプラタの河泥が匂う、ほとんど機能していなさそうな港。
  ボカの象徴のひとつ=デリック・クレーンも、荷揚げのさまを想像できない。


「くさいわね・・・」

「はい。港としては、死んでいますね」

それでも、観光地としてはアルゼンチンを代表する場所のひとつです。


03_boca_tango.jpg

03bis_.jpg
↑ とくにボカらしくもない、ふつうのタンゴ


カミニート付近は、タンゴやフォルクローレの実演レストランが連なり、
観光客であふれかえっています。

05_caminito.jpg

06_caminito2.jpg
↑ カラフルなコンポジションの家々に、芸術家たちが居住するカミニート小路。


「どこかで、軽く食事しましょうか?」

ということで、観光客の少なめなほうへ・・・

そうすると、
ボカ・スタジアムの威容が見え隠れする場所へと導かれているようです。


04_boca_souvenir.jpg
↑ 娼館を偲ばせる2階のハリボテ人形。

07_caminito3.jpg
↑ こちらは ガルデルに エヴィータに マラドーナ。


ひとまず われわれは、テラスに腰かけて
マルガリータ・ピッツアと
アグア・コン・ガス(炭酸入りミネラル・ウォーター)を注文。


08_boca_studium.jpg


近くに見えるスタジアムが、だんだんと騒々しくなっています。
アナウンスの音響にまして、ファンの雄たけびが凄い。

やがて、カフェの店主が、
ばたばたとテラスのテーブルや椅子を仕舞い始めました。

「ここは、あと30分で店じまいだよ」と、告げられます。

「どうして? まだ陽も高いのに・・・」

と、メロン姫がいぶかりました。

店主の説明;

「今日は、これから、ボカ・チームの大事な試合があるんです。
 ボカ・チームの試合のある日は、店は早く閉めてしまいます。
 そうしないと、興奮したボカ・ファンが、乱暴狼藉、
 店の物品を壊したりして、たいへんなことになります。
 それで、今日は店じまいです。
 仕方がないです。」

仕方なく、われわれも帰路につくことにしました。

どうやら、試合が始まった模様です。

雄たけびが轟音となって、周囲にこだまします。
スタジアムからあぶれたファンたちは、
その近辺のテレビのあるバーに集まっています。

その声も凄い。

選手の一挙手一投足にともない、
彼らの突然の大きな叫びが
路上すら脅かしています。


09_boca_studium2.jpg
↑ 巨大暴徒の群れの前に、お飾り程度の警備。


メロン姫の歩く前方に、
ビール瓶を片手に握りしめた男が近づいてきます。

ソラめは、ポケットのメリケンを、ひそかに拳に装着しました。

「オーラ! 今日もボカが勝つぞ!」

なにごともなく擦れ違いました。


09bis_.jpg
↑ 「まあ、気をつけて帰りな」と、ボカねこ。









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ラ・ヴィルータの夜
2009 / 04 / 16 ( Thu )
と或る、現地タンゴ・事情通の友人いわく・・・

「セシリアは一見の価値あり」

というわけで、
11月22日・土曜日の夜、
ラ・ヴィルータの誕生14周年記念ミロンガに参加することに。

メロン姫のご友人のクレール嬢がご滞在だったので、
クレール様もご一緒することになりました。

クレール様は、マドリードご出身の、
栗色の髪も美しい svelte な女性です。

マリアナ・ドラゴネの8時のレッスンから、
クレール様もご一緒願いました。

マリアナはレッスン後に例の如く、
「エル・ソシアルに行かない?」と誘いますので、
3人とも、まずはアルシナ通りのエル・ソシアルへ。

クレール様は、ブエノス・アイレスに居宅をご所有、
1年のうち数か月は当地で過ごされるというだけあって、
タンゴのほうもかなりの達人でした。
(ソラめは気おくれして、踊りにお誘いできかねました)

眠け覚ましに煙草を吸いに出ておりますと・・・

「1本ちょうだい」と、
クレール様が横に立っていました。
慌ててマールボロの中身を見ますと、
わたくしが吸っていたのがラストの1本だったのです。

「申し訳ありません。切らせてしまいました。
 こういうときに、タバコがすぐ買えないというのは
 不便ですねえ・・・」

クレール様は、気になさるでもなく、
「そう? 逆に、便利よ。」

と、おっしゃいますと、
隣の喫煙者に1本ご所望なさって、
とうぜん火もつけてもらって、
きっちり吹かしていらっしゃいました。

《クール!》と思ったソラめでございます。

午前1時も過ぎた頃には、
クレール様とちがって、
メロン姫もソラめも
眠い目をこすりながら・・・
という状態でした。

「けっきょく、また、エル・ソシアルに来てしまったわね」

と、メロン姫。

「セシリアのパフォーマンスがあるとして、
 午前2時か3時くらいの話だそうですから、
 ちょうどよい頃おいになっております」

タクシーの後部では、
メロン姫はクレール様から、
ブエノス・アイレスの不動産バブル現象について
情報収集をなさっていました。

やがて、アルメニア通り1366番地に到着しました。
アルメニア人街らしく、道を隔ててアルメニア教会のある立地です。

地階に下りると、
ほぼ満席状態。

la_viruta.jpg


クレール様は臆せず奥に進みます。
やがて、前日踊ったというお知り合い(?)を見つけると、
ちゃっかり、われわれの分も含めて席が確保できました。

そして、そのお知り合いとミロンガの輪のなかへと
消えていかれました。

「さきほどから、通路をぐるぐる回っている男性がいますね。」

「そうね。お相手を探しているのでしょう。」

その男性たちのなかでも、とびぬけてご高齢のかたが、
おそらく4〜5巡して、おそらく20名以上の女性に声をかけて、
ようやく、1名応じてくれるかたを探し当てたようでした。

「あのお爺さん、あれだけよぼよぼしていて、
 踊れるんでしょうか?」

と、見ると、やはり、ぜんぜん身体が動かないらしく、
音楽にも乗れず、お相手の女性のお顔がどんどん曇っていきます。

「あーあ、けっきょく、1曲しか踊らせてもらえなかったんですねえ」

と、ソラめが心配している横を、
そのお爺さんは、また性懲りもなく、
ぐるぐると巡回を始めるのでした。

やがて、アナウンスが流れ、show time となりました。

さきほど、あのお爺さんほどではないにしろ、1巡はしたであろう、
小柄でぶよぶよに太った年齢不詳の男性が舞台におりました。

「あの太っちょ・・・ 踊れるんでしょうか?」

戻ってきたクレールが言いました、
「アオニケンは、有名な、踊れるデブよ」

ミロンガがかかり、《踊れるデブ》と評されたアオニケン、
《なぜ? あの体型で?》と目を疑いたくなる足さばきです。
速いうえに、飛びます・・・

メロン姫もソラめも、目が点になっていたところに、
本命の登場・・・

cecilia.jpg


セシリア・ガルシア & オラシオ・ゴドイ

これがまた凄い!

セシリアの身体はゴムのように伸縮自在で、
オラシオの静止した胴体にすがるでもなく、
風になびく旗のように、中空に自らの身体を泳がせるのでした。

そして、最後のきめは、
ヴォルカーダ状態のセシリアを、
そのポーズを崩さないままに
オラシオがステージの対角線20メートルあまりを
押し出し運搬してフィニッシュ。
(さすがにオラシオは、歯を喰いしばって押してました)

「ブラヴォー!!!!」

こんなに興奮気味のメロン姫を、ついぞ見たことがありません。

「わたし、月曜日、セシリアのレッスンに出るわ!」

というわけで、タンゴ・ブルホという
エスクエラ(学校)が、姫の予定表に書きこまれたのでありました。





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